第59話

「ここは? えっ!」

 さっきまで、私は鳴海坂昴と名乗る男性に、甘い言葉をささやかれてと思ったら、急に左手の手の甲にキスをされた。

 そしてその行動にしばらく動けず、やっと動けるようになったと思ったら、今度は、自分の名前を呼ばれ、理由を尋ねようとしたら、目の前が暗くなって、再び明るくなったと思ったら、さっきとは全然違う場所に立っていた。

 でも、どういう訳が自分の目と鼻の先に、自分が立っていた。

 それも、岡宮永輝と初めてあったあの時の格好で。

 永輝さんと初めて会った日、仕事帰りだった私は、突然暴漢に襲われた。

 そして、その男に今にも殺されると思った瞬間、私の前に、heroが現れた。

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