第115話



暁の存在に気が付いた在校生のざわめきの声を聞きながら、私達が辿り着いた先は、理事長室とプレートに書かれた部屋の前。



「…………ねぇ、暁?」



私は、隣の暁を見上げる。



「ん?」



「何で、校内の中をそんなに詳しいの?」




一度も迷う事なく、暁の先導で辿り着いた理事長室。




どう考えても、校内の中を熟知しているとしか思えないんだけど。




「……あぁ。」




私の疑問を理解したのか、暁がふっと口角を上げた。

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