紹介・本性ー暁sideー

第75話




「今日は、莉茉ちゃんが来るから、腕に縒りをかけてご馳走を作ったの。」



「ありがとうございます、お母さん。凄く美味しそうですね。」




「まぁ、ありがとう。」




にこやかに微笑み合う莉茉とお袋を横目に、静かに酒を飲む。




「美夜の料理は、どれも美味しいから、きっと莉茉さんも気に入ると思うよ?」




そんな2人にデレデレとしながら会話に入る親父は、組長の威厳が微塵も感じられない。






本人は、全く気付いてないが。




「「……。」」




そのせいで、ちらちらと組員達の何か物言いたげな驚愕に満ちた視線を、一心に集めていた。

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