第66話



「さぁ、行きましょう。」




楽しそうなお母さんに手を引かれたまま、私は歩き出す。






他愛ない話をする私達の横で、暁が終始不機嫌だったのは、言うまでもない。





しばらくすれば、立派な襖が見えてくる。




「莉茉ちゃん、ここが大広間よ。」




お母さんが微笑みながら、立派な襖を開けた。



「っっ、」




中の光景に、私の顔が強張る。






広いその場所に、ずらりと厳つい顔をした組員さん達が勢揃いしていた。






…………この中を歩くの?

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