第44話



「……、もう、暁のものだよ…。」




切なさと、


艶やかさを含んだ声色に、自然と私の口から言葉が零れ落ちる。




「つ、あぁ、俺だけのもんだ。」



驚きに固まった後、妖艶に微笑む暁の顔が近付く。



「莉茉、愛してる。」



「ん、私も…。」




幸福に満たされる中。




降ってくる甘い暁の口付けに、私は目を瞑って受け入れた。

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