第12話

「いるか広場は……あったあった」

 チケットを買い、水族館の中に入った二人は、暗号にあったイルカをヒントにイルカショーが行われているイルカ広場にやってきた。

「朧、携帯貸して」

朧は、零に自分のスマホをわた…

「って! お前いい加減俺には、連絡先教えろうよ! 毎回、毎回、社長にメールに返信するの俺なんだぞ!」

 一夜零は、普段は普通の高校生だ。

 そして、その事を裏社会の人間に知られない為に、社長以外、誰も零連絡先を知らない。

 それは相棒である朧も例外ではない。

「まぁ? それは…朧の方が年上だし。俺、そう言う事務的作業苦手だし。それに俺、普段学校あるし…いいじゃん別に連絡先知らなくてもインカムで通話できるだし」

 零は、何種類の言い訳を並べながら、朧のスマホを奪い取り、一方的に推理を開始する。

「おい! 零! 話はまだ終わったないぞ…って、もう聞いてないし」

 ☆

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