第11話

イルカ広場 北の出入り口

『朧。あの人じゃないか?』

 依頼人(框)がいる北の観客席にやって来た零と朧。

 すると、零がある男性を顎でくぃと差す。

『どこ?』

 発見できていないのか、周りをキョロキョロ見る朧の背中を思いっきり叩く。

「朧さん。どこ観てるんですか?」

『あんまりキョロキョロ見るな。こっちだ』

 そのまま、強引に依頼人の場所まで連れて行った。

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