第9話

10時45分 イルカ広場。

 イルカ広場では、イルカショーが行われていた。

 平日それも開園して最初のショーなのに満員に近い人でごったがいしていた。プールでは、3匹のイルカが各自で演技をしたり、3匹同時に演技をしたりして観客を楽しませていた。

「朧さん! 早く! 早く!」

 朧の腕を掴みながら、イルカ広場に入ってきた零。

「そんなに早く歩いたら、俺がコケるだろう!」

 そんな零に注意しながら、周りを観察する朧。

「もう早くしないと! いい席取られちゃうよ!」

 イルカ広場にやってきた零と朧は、依頼人である框が待つ三時の方向の観客席に歩き始めた。

※<再び暗号を表示>

いやりんぐとくろいばらです

ますめじるしはくろいとりの               

さんじのほうこうでまってい

でかまちさまがあなたがたを

ばろひいるかのんかくぞいす

 

 暗号を解読するには、まず、プールと四方の出入り口を方位磁石に置き換える。

 零と朧が居る場所から、プールが真証明見える。

 これを踏まえて、3時の方向を知るには、太陽の1日の動きを知る必要。

 太陽は、西から昇って東に沈む。

 そして、その太陽の動きをさらに時計に置き換える。

 この時点で、二人がいまいる場所が東で、時計で表すと6(18)時の場所になる。 

 反対場所(つまり中心のプールから見て)が西、時間にすれば、12(24)時になるので、依頼人が待っている3(15)時の場所は、右の出入り口(北)になる。

 ☆

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