第13話

「じゃあ、そういうことで。」


「あの、英語は?」


「ああ、大丈夫。なんとかできるから。」


「えっ!」


廣田くんは立ち上がって、


「送るよ。家どこ?」


家まで送ると廣田くんは言ったけど、バス停まで送ってもらうことにした。


廣田くんは、バスが発車するまで見送ってくれた。


ホントに付き合うのかなぁ?


今も亜美先輩を好きなのに?


亜美先輩を忘れるために、あたしと付き合うの?


でも。


それでもいい。


廣田くんの隣にいられるなら。


バスの中、あたしはにやけそうになるのを、必死で我慢した。

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