第58話

正和の車に乗り、変な運転をしないか、危険な運転をしないか、助手席で目を光らせる。


「そういえば、どこに泊まるの?」


「エイちゃんち。エイちゃん、留年しててよかった。」


「ソレ、本人に言わないように。」




隣に座ってても、全然嬉しいと感じない。


早くご飯食べに行って、帰って寝たい。


そればかり、考えてるアタシ。


なんて冷たい彼女だろう。


もう、アタシの中に、正和への『情』は、ないことを悟る。


『悟る』ってほどでもないか、『再認識』?

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