第20話

カーテンの隙間から光が差し込む。


スマホで時間を見る。7時すぎ。



隣でスースー寝息を立てて寝ている創くんの唇に軽くチュッとすると、創くんの腕がアタシをギュッて抱きしめて、唇は強く当てられ、離してはチュッと、啄むみたいにキスされた。


「もう一回スる?昨日は気を失ってたし。」


「……イジワル!」

と、創くんに背を向ければ


「こっち向いて!」

と、後ろから抱きしめられる。


腕の中でくるっと創くんのほうを向き


「おはよう」


「おはよう。

美咲は昨日買ったパン食べる?」


「うん。コーヒー淹れるね。」


ベッドから出ようとすると手を引かれ


「ここ(アタシの鎖骨の下あたりをつつきながら)キスマーク。」


「いつの間に?」


クスクス笑う創くん。アタシにはつけるくせに、アタシがつけようとすると、見えないところでも『ダメ』って言う。まぁ仕方ないよね。

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