第19話

ロックの梅酒を一気に飲む。


「ちょ、美咲、大丈夫?」


「ん?おいしいよ?」


「って、全然ロックになってないよ?」


「そうだっけ?」


「もっとゆっくり飲んで。」


アタシの手から梅酒の入ったグラスを取り上げ、チュッとキスをしてくる創くん。


「梅酒の匂いがする」


「創くんはビールの匂いがする。

……

ね、明日は創くん出勤日だよね?

何時頃帰ったらいい?」


「美咲、明日公休だったよね?

オレが出るまでなら何時でもいいよ。」


「……じゃ、9時頃帰るね」


「明日なんかあるの?」


「うん。友達とランチ行く約束してて。」


「うまいもんばっかり食べてると太るよ?

あ、でもここはもっと太った方が…」


なんて胸を触るから、

「どうせ小さいですよーだ。」


「でも、形はキレイだよ。」


チュッとほっぺにキス。

次は唇に。

創くんの熱い舌がアタシの唇の隙間を割って入ってくる。


創くんは、アタシを少し強く抱き締める。

アタシは創くんのシャツをギュツと掴む。


お姫様だっこでベッドに連れていかれて。

角度を何度も変えながら、時々アタシの唇にかみつくように、キスしてくる。


首筋にキスされ、舌で、指で愛撫される。


「声、我慢しないで」


いつも言われるけど、声なんて出ない。

息をするのもやっと。


創くんに与えられる快楽に溺れ、いつの間にか意識を失っていた。

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