「なぁ、明日も仕事だし、そろそろ帰ろう。」

と飯塚さん。

「あ、オレ、早苗ちゃんの隣がいいから、片岡サン、助手席。」

と言って、早苗と一緒に車に乗り込む飯塚さん。

新野さんと真澄も乗り始めたから、アタシは助手席に座ることにした。

シートベルトをしていると、視線を感じ、そっちを見ると、ニコリと田原さんが笑顔を見せる。

他のホテルの従業員数名の顔を思い浮かべながら、

『彼女や妻子がいるのに、オトコって！』とため息をつく。

アタシも言えた義理じゃないけどね…。

「とりあえず、駐車場に送りますね～。」

30分ほどして、ホテルの従業員駐車場に到着。

真澄はマイカーに乗り、新野さんはチャリで帰っていく。

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