第13話

「部屋、見せて。」


「ダメダメ!」


「ケチ!」


「ケチで結構。」


「もう帰るよ。手足、お大事にね。」


「ありがとう。気をつけて。」




その日の夕飯時、話好きな母親は、父親や姉に知己くんの成長ぶりと、アタシと付き合ったらいいのに、とか、べらべら喋ってた。


「知己くん、1つ年下じゃなかった?」


と、3つ歳上の姉。


「年下でもなんでもいいじゃない。イケメンなんだから。」


と母。


「あれ、でも紗香、今彼…」


「あー、お母さん?明日はカレーにしてね?」


「お姉ちゃん、彼氏のことはお母さんには内緒!」


小声で言う。

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