第171話

みんながほろ酔いになった頃、私のスマホが鳴った。


義仁さんからだ…。


「もしもし。」


『奏?今日はすまない。』


「何がですか?」


『朝、すぐ戻るって言ったのに…。』


「いいんです。葉子たちと約束してたし。」


私は、約束してなかったけど。


『それから、友達の家にも、行けない。』


「わかりました。」


「あ、もしもし。たびたびすみません。葉子です。」


また、葉子にスマホを奪われる。


「奏には、彼氏が来なかったら、別れろって言ってあるんで。では、失礼します。」

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