第161話

葉子が淹れてくれた紅茶を飲んでると、玄関のブザーが鳴って。


今どきブザーなんてって葉子は言うけど、おばあちゃんのお気に入りだったから、壊れるまでは使うと、以前話してくれた。


「きっと、高野くんと新見くんだよ。」


葉子が玄関の方へ行く。


暫くすると、パタパタと、スリッパの足音が近づいてくる。


「奏。」


「奏ちゃん。」


紺色の暖簾を、篤史が押してる。


「こんにちは。」



「今日は宅飲みするよ。みんな揃ったところで、買い出しに行こう。」

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