第160話

「もしもし葉子?」


『奏?昨日、連絡したんだよ?』


「ごめん。スマホ、見てなくて。」


『ま、いいや。今からうちに来ない?』


「今日、葉子の家に泊めてもらえる?」


『いいよ、おいで!』




葉子の家は5つ先の駅近く。




葉子は、昨年亡くなったおばあちゃんの家にひとりで住んでる。


平屋の和風の家。


「奏、いらっしゃい。」


「お邪魔します。」


「そのうち、あの二人も来るから。スリッパどうぞ。」


「ありがと。あの二人って?」


「高野くんと新美くん。」

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