第131話

「奏、着信来てるよ。」


テーブルに置いてあるスマホがブルブル震えた。


義仁さんからだ。


「彼?」


「うん。」


「ちょっとあとで代わって。」


「え?うん。」


ここは個室だから、移動しなくても電話に出られて楽。


「もしもし。」


『奏?』


「はい。」


『土日、空いてないんだ。ごめん。』


私ががっかりしたのを見逃さなかった葉子が、手を差し出さす。


「今、友達といるんですけど、代わりたいそうです。」


『俺に?いいよ。』

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