妻の入院中

プライベートで会えなくて

第120話

家族が入院したから暫く会えないと言ったのは自分なのに。


俺は早くも後悔していた。


木原さん、関、坂本と四人で奏が食事に行く話をしている。


木原さんと二人でも多少心配だが、坂本がいるとは。



目はPC画面、手はマウスやキーボード、耳は食事に行く話に向けた。




君が退社するとき、トイレに立ち、後をつける。


君がトイレから出たところを狙い、その手を引く。


「あんまり遅くならないように。」


心配でモヤモヤする気持ちを抑え込み、君に声をかける。



君は坂本に声をかけられ、俺の手を振り切って行ってしまった。



社内では付き合ってることは秘密にしようと言ったのも自分。


だから、君が取った行動は、当然のことなのに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る