第105話
妻が、盲腸で入院することになった。
離婚を切り出そうと決心していたのに、出端を挫かれた気分だ。
ボウズの保育園の送迎や世話は、義母がやってくれた。
妻の見舞いや入院中の世話も。
俺は、出勤前に顔を出すだけにしていた。
仕事が終わると、同じ敷地内にある妻の実家に、ボウズを迎えに行く。
だから、妻の入院中は、奏のところに行けなかった。
奏には『家族が盲腸で入院しているから、退院するまでは部屋に行けない』と言った。
奏は文句を言うでもなく、『お大事に。看病疲れ、しないようにしてくださいね。』と笑顔で言ってくれた。
奏につく嘘が、どんどん増えていく……。
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