第73話

「これ、主任ために作ったんだよね?食べていいの?


「いいの。」


「主任、こないの?」


「ご家族が熱を出して、病院に連れていくからこれないって。」


家族…子供か奥さんか……


「じゃ、いただきます!」


「どうぞ。ビール、飲む?」


「いただくよ。安藤さんも、少しでいいから付き合ってくれる?」


「うん。」




主任、バカだな。


守れない約束なんかして、キミを傷つけて。


会社で会ったら、皮肉でも言ってやろう。


「ケーキも食べる?」


「うん。」


「コーヒー淹れるね。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る