坂本くんとの日曜日

動物園

第61話

「安藤さん、お茶。」


「ありがとう。」


「全部見たら、昼飯食べに行かない?」


「うん。行く。」


「ほら、手。」


私は、差し出された手を取って歩き出す。


動物園をあとにし、坂本くんの行き付けの定食屋さんに歩いて行く。


「坂本くん」


「なに?」


「手、もういいよね?」


「あ、ごめん。」


私たちは、繋いでいた手を離した。



「ここ、俺の行き付けの定食屋。」


「良さそうなところだね。」


「味も保証するよ。」




私は、焼き魚定食、坂本くんは焼肉定食を頼んだ。




家庭的な店だった。


夫婦でやっているみたい。

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