プロローグ
第1話
-とある地方ローカルニュース番組内にて-
「…という事で、来週行われるお祭りの舞台裏についてお送り致しました。さて、次のニュースで…え?…は、はい、分かりました。番組の途中ですが、ここで速報です。本日午後十二時四十分頃、T市M町にあります喫茶店『
「…は、はい、こちら新藤です。本日のお天気コーナーの中継ポイントに向かう途中、こちらの現場に偶然居合わせました」
『新藤さんやスタッフの方にお怪我はありませんか?』
「私は大丈夫ですが、爆風で車体が大きく揺れ、ADさんがお一人頭を強く打たれて…ついさっき、救急車に」
『現場の状況をできる限り詳しく教えて下さい』
「えっと…現場はとにかくものすごい炎と煙に包まれています。さっきから何台も救急車が来てるんですが、全く追い付いてないような感じで。お昼時という事と人気のある喫茶店だったという事で、事故発生時はたくさんの人がいたという情報があります」
『どれほどの人数か分かりますか?』
「今のところ、まだ詳細は分かっていませんが、まだ中に取り残されている人もいるようで…きゃああ!」
『どうしました!?』
「爆発です、また爆発が起きました!窓の所で爆発が起きて、そこから空気が中に入って火が大きくなって、ものすごい熱さです!」
『新藤さん。危ないですから、もっと現場から下がって。また後ほど、中継をお願いします…!』
―後日、地方紙の一面にて―
六月十三日(木)喫茶店『natural』ガス爆発事故による死亡者全員の身元が判明致しました。
亡くなったのは
爆発の原因は店舗の敷地内に設置されていたガスボンベの破損によるものと分かり、警察ではオーナーであった川井さんの管理不行き届きも視野に入れ、捜査を検討しています…。
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