元蒼天級魔法使いが教える誰でも簡単に魔法が使えるようなる方法
小東凛太郎
初級編:魔術回路
はじめに
私は9年前に心筋梗塞で倒れ死にました。その時にトルファニック因果と呼ばれる神術的拘束力魔法によりアルファドマ帝国で目を覚ましたのです。召喚術者であり私の師であるガルマレリストは厳しいながらも私に魔法の全てを教えました。そして蒼天級魔法使いと呼ばれる上から2番目の地位に位置付いた後、魔王ドルオルズアフォスと戦って完膚なきまでに敗北しました。結果夢から覚めた様に病院で目を覚ましたのです。ですが体内から発せられる魔術回路と呼ばれるテンレイスは生きており今でも魔法が使えます。なので私がこの地球でも誰もが魔法が使用出来る様にここに方法を記します。
1.魔術回路:テンレイス
人間の体は血液という血管がある様に魔術回路:テンレイスも同じく流れています。ですが人間の魔術回路は5%にも満たない力でしか作用しておらず、その為魔法が使用不可能です。
第六感と呼ばれる不思議な力をご存じでしょうか。視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚以外に存在する直感的なものです。感覚器官には存在し得ないものですが、あれは魔術回路が脳に働きかけた時に生じるテンレイスバックという症状です。あの感覚を呼び起こしながら魔術回路を脳細胞に働きかける事で誰でも簡単に魔法が呼び起こせる様になります。
方法①:魔術回路:テンレイスの開き方
ではどの様にして魔術回路を開けばいいのか。それはとても簡単です。
視覚の情報というのはとても曖昧で見えない物や感じない物を脳が自動的に消去しているのです。空が上にあり地面が下にあるのも同様に、それを見せているのは脳がそう認識しているからなのです。
更に言えば磁場や自転、微量な電磁波も人間には捉える事が出来ないのも感覚器官をシャットアウトしているからであり、本来の魔術回路が備わっていれば全て感じる事が出来ます。知能が発達し過ぎた影響による脳の情報量の圧迫を防ぐ為に自然と身に付いた力と言えるでしょう。
まずは【意識】する事が大切です。
外部から得られる情報の風や温度、次に自らの外的情報から得る体温から指の動き、最後に心臓の鼓動や筋肉の脈動、血液の流れを知りその流動を感じる。そうすれば万物から確認出来る五感を研ぎ澄ます事が出来ます。
手を広げてその五感を感じ取りファナシスコールと呼ばれる生命の声を体全体で情報を得るようにしましょう。1週間もすればきっと身体が慣れてきてファナシスコールが自然と感じれる様になります。私の時はマエルトリプサ樹海と呼ばれる滝が流れる場所で瞑想する様に続けました。
方法②:生命の声:ファナシスコール
魔術回路:テンレイスが開く様になるのはまずファナシスコールが五感で感じ取れるようになった後の工程になります。まだの方は方法①を続けてみましょう。ファナシスコールが聞こえる様になりますと次に第六感と言える魔術回路:テンレイスを解放する手法へと移ります。
まずは手を広げた時に自分の身体の周りに小さな微電子にも似たオーラの様なを感じるようになるかと思います。ファナシスコールが感じ取れる皆様は既にこの感覚器官が広がっているかと思いますが、これが対外に漏れ出した魔術回路になります。これがテンレイスバックと呼ばれる第六感の正体です。
方法③:魔術回路の意識的操作:テンレイスバック
広げると薄くなり、凝縮すると小さくなったりもするこの魔術回路が無感覚で急激に広がった時に生じて今まで感じ取れなかった何かの情報を体内が情報として脳に渡す。これが俗にいう霊感や直感等の第六感なのです。
これを身体を中心として広げたり縮めたりをする作業をこれから行って頂きます。広げる事で肌で感じ取れる様に周囲の情報が得られる事が出来、縮める事でまるで見えない綿毛のような物が身体に集まっている感覚があるかと思います。
ではテンレイスをどの様にして広げたり縮めたり出来るのかの手順になります。目を閉じてファナシスコールを広げる事が出来る人であれば既に完了しています。もし仮に出来ない人の場合は微細な土の匂いや遠くにある壁の感触を想像する事から始めましょう。
例えば食べた事もない料理がテレビ画面に映った時に何となく味が頭の中で想像つくでしょう。グロテスクなシーンでは痛くもないのにまるで自分が痛みを感じているかのように寒気がした事もあるでしょう。
もっと身近な話をすれば誰かの視線を視界の外から感じ取ったり、ブラウン管テレビが付いているのを感じ取ったり、トランプやガチャガチャで絶対に次に当たりが出るといった強感覚を感じ取ったりした事はあるでしょう。
それらは無意識化で自然と情報が形として生じたテンレイスバックの一つになります。それらを追及して瞑想をした時により多くの情報を外部から取り入れてみましょう。すると木々の中に流れる水分の流動まで感じ取れるようになるかと思います。
次に縮める時の手順ですが自分自身を人体模型として想像しましょう。筋肉や血液の流動だけではなく、無数に流れる血管から神経細胞一本一本まで集中して感じてみるのです。いきなりやるのは難しいので腕から指先に流れる大動脈の流れを感じ取る事から始めましょう。ファナシスコールを用いてそれを感じ取りながらどんどんと小さな血管を意識していきます。するとテンレイスがどんどんと小さく収縮していき自然と凝縮されるのです。
ちなみに私は全く才能が無く、師であるガルマレリストには何の為に召喚をしたのかと何度も怒られました。ノギナと呼ばれる野ウサギに似た生き物やベルチコ草を解剖解体してはどの様に血液が流れているのかや体温等まで触感や食感で確かめさせられたものです。あの頃は本当に地獄でした。ですが色々と今までに触れた事が無い物の五感を鍛えてみるとこれはこういう感じと脳で想像が出来て2週間程もあれば私のような才能もない人間でも出来る様になりました。
最後に
初級編は如何でしたか。上手に出来ないという方も継続的に続けていけばきっと出来るようになるはずです。もし仮に魔術回路:テンレイスが開かないという場合は私にご連絡下さい。かなり痛いですが魔呪印:グレワールと呼ばれる刺青を入れる事で直接的に開く事が出来ます。ちなみに過去に一度門下生でやった時は教会治療室で2週間程痛みで藻掻き苦しんでいたと聞きますのでお勧めはしません。
継続は力なり!次回の中級編もお楽しみに。
次回は明日(2024年10月10日)の19時公開です。
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