第7話

「そろそろいらっしゃるんじゃない。」

ゆかりさんが声をかけてくれる。


「あ、もうそんな時間!」


「今日も忙しかったからね。でも好きな人の顔見ると疲れなんて吹っ飛ぶよね。」


「ですよね~。」


「しかし、比名ちゃんがおじさま好きだとはね。」

和真くんが口を挟んで来た。


「人の好みに干渉しないで下さい。」

大きなお世話。


「そうそう。和真、馬に蹴られちゃうよ。」

ゆかりさんが楽しそうにちゃちゃを入れる。ゆかりさんは和真くんと同じ年で幼なじみ。ここのバイトもゆかりさんの紹介で入ったらしい。

類は友を呼ぶと言うけど凄い美人なのだ。

私と和真くんが噂になる前はゆかりさんと噂があったらしい。


「付き合ってたんですか。」

と聞いたら


「冗談止めてよ。」

ゆかりさんにめちゃくちゃ嫌な顔された。どうも彼女は和真くんには気がないみたい。

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