第6話 Sランク狩人は想像し妻達は話し合う
ご飯が終わり、皿洗いをミアと一緒にやって今は自由時間。普段なら自主鍛錬するか、ミアとのんびり過ごすかだが、
「おっふ」
奇声を上げてしまうのは仕方ないと思うんだ。何故なら
「ん。グレン。もっと近付いて」
「え、こ、こう?」
「まだ遠い」
「いや、でも流石にこれ以上は」
「私達は夫婦なんだから何もおかしくない。これが普通」
美少女と美女に囲まれていた。というか抱き着かれている。左腕にミア、右腕にショコラ、前にミタマさん、後ろにノルンさん、何故か股間に縋り付くメルトさん。
「(や、ヤバいヤバい…!全方向から柔らかい物が当たっているし、なんか凄く良い匂いがするし、何コレ天国…?俺死んだの?いや、もう死んでもいい。我が人生に一片の悔い無し!)」
「ん。グレンの匂いがする。…落ち着く」
「えへへ〜グレンくん!」
「グレン殿は逞しいのう。良い身体じゃ」
「気恥ずかしいが中々良いものだな。ハグとは」
「はぁ…はぁ…これが、グレン様のご立派様…!あ、あ、身体が熱く…!」
美少女達が俺に嬉しそうに抱き着いている。ただでさえ細い理性の糸が今にも切れてしまいそうだ。耐えろ!耐えるんだ!今日妻になったばかりだぞ。まだ早い。デートもしてない。まだ結婚式を挙げていないじゃないか。
「(そう言えば結婚か…式はどうしようかな。六人同時にするか、一人一人するか。結婚は女性にとって大事なイベント。蔑ろにするわけにいかない。それに、子供は…)」
彼女達との未来を妄想し、顔が熱くなる。ただでさえミア達に抱き着かれ沸騰気味になっていた脳には刺激が強過ぎる。
そんな俺に追撃するようにミアの甘い声が耳朶を打つ。
「グレン。一緒にお風呂、入ろ?」
♡♡♡
「むぅ…」
「ミア、そろそろ機嫌を直せ。グレンが悪い訳では無いだろう」
「まぁ、少しやり過ぎたかのう。まさか鼻血を出して倒れるとは。相変わらず変な所で純情じゃなぁ」
「ふへへ…とても幸せそうな表情で気絶してましたね…可愛い寝顔に下腹部がキュンキュンしてしまいました…ふへへ…」
「グレンくんとお風呂に入りたかったなー」
お風呂に入りながらつい唸ってしまう。ショコラの言う通りだ。一緒に入りたかった。
グレンの風呂場は広く、5人でも十分入る事が出来る。そこで私をむくれていた。ノルンとミタマは私を宥めている。ショコラはマイペースに呟き、メルトはある意味絶好調だ。
「…グレンとお風呂でイチャイチャしたかった。グレンのばーか。ヘタレ」
「ボクもしたい!グレンくんと泡々にするの!」
「気持ちは分かるがグレンにはグレンのペースがあるだろう」
「まぁまぁ、ミアにショコラよ、妻になるのじゃから、これからいくらでもチャンスはあるじゃろ」
「ふへへ…グレン様と…一緒に…グレン様に全身を洗われて…恥ずかしいポーズを取らされて…そしてハジメテを…ふへ、ふへへ…」
ノルンの言っている事にも一理ある。グレンが悪い訳では無いし、ミタマの言う通りチャンスはまだある。一度でダメなら次に挑戦すればいい。あの鈍感な幼馴染の事だ。中々に難易度が高いだろう。今回は失敗した。グレンのキャパを考えていなかった。ゆっくりと攻めていくのが得策かもしれない。
「ん。分かった。皆ごめん」
「気にするな。グレンと風呂に入りたかったのは、その、私もだからな…」
ノルンが恥ずかしそうにしている。普段は武人然としているのに今の表情は乙女そのものだ。
いや、ノルンだけではない。普段は飄々としているミタマも顔を赤くしてモジモジしている。グレンと入浴するのを妄想したのだろう。意外に初心なのだ。
ショコラも嬉しそうな恥ずかしそうな表情である。天真爛漫といった言葉が似合う彼女だが恋する乙女でもある。
メルト?ぶっ飛んでいるのはいつも通り。ただメルトがアレな妄想するのはグレンだけ。つまりメルトにとってもグレンは特別なのだ。
つまり私達は
「ん。皆グレンが好きって事だよね」
「嫌いならそもそも立候補していないさ」
ノルンはあっけらかんと。
「同意じゃな。グレン殿に心惹かれておるよ」
ミタマは飄々と笑いながら。
「グレンくん大好きー!」
ショコラは元気一杯に。
「私も、グレン様をお慕いしておりますよ」
メルトは珍しく清楚に。
「ん。私もグレンが好き。大好き」
私の頭の天辺から足の爪先まで全てグレンのもの。身も心もグレンに捧げる。
グレン、愛してる。
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