てっせん咲いた 2

一閃

第1話

てっせん 咲いた

青き花は美しく 胸に突き刺さる

裏腹に持つ毒さえも 美しさのひとつと思ってしまう

あの人を抱きしめた時

全てが毒で侵されようと

臆することなく 愛を口にするだろう

てっせん 咲いた

もう 失くすものなどないから

もう 怖いものなどないから

あの人を抱きしめるのに

躊躇する理由などない


あの人は 夏の蜃気楼

その瞬間 一緒に光とともに消えてもいい


てっせん 咲いた

初夏の風に 凛と吹かれて

咲いている

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