素直な感情

第26話

ベンジャミンは、こうも続けた。「セナとはなんでもない」と。ジャスミンはそれどころじゃなく、「あなた!大変!誰か来て!」と使用人を呼んだ。早く手当をしなくては、という思いでいっぱいだった。そんなジャスミンの甲斐甲斐しい姿にベンジャミンは二度目惚れし、そして気を失った。慌ててジャスミンは「早くベッドに運んで!」と言った。

そして、しばらく経ったのち、ベンジャミンは目を覚ました。そして、ジャスミンが側で寝ていたので、ジャスミンの髪の毛を触っていたら、ジャスミンが「ん…」と目を覚ましたので、ベッドに引き寄せた。

「あなた…まだ傷口が」と言うジャスミンに目もくれず、首筋にいくつもの口づけをし、ジャスミンの身体を震えさせた。息も絶え絶えなジャスミンを見て「可愛いよ」と言い、そして「ごめんな、今までつらかっただろう?それと…ありがとう」と謝った。

「何故…そう言うのですか?」というジャスミンの問いに、「あの例の小説、知ってる?」と切り出した。「あれはね、君と僕の恋愛小説なんだ」と言い、ジャスミンを真っ赤にさせた。「その顔、好きだよ」とベンジャミンは言い、またジャスミンを真っ赤にさせた。

「み、見ないでください」とジャスミンは顔を隠し逃げようとするが、ベンジャミンがそれを許さない。「だめ、ちゃんと見せて?こんなにも好きになった人は初めてなんだ」と素直な気持ちを表した。

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