第4話 ひかりの雫







 わたしが捨て去ったもの

 あなたが拾いあげるもの

 触れ合う感覚のなかに潜んでいる

 密やかな喜びは胸の中に眠る



 誰にも分からないね きっと

 それがいい

 あなたの夢の景色にわたしがいる

 柔らかなひとひらの泡粒


 

 追いかけてくる いのちの動き

 悲しみを強く握りしめる

 地上の船から白い布を掲げる

 本当の自由がこの瞳に映りはじめる



 振り返る向かい風に少しだけ謝る

 あなたの気持ち心に沁みる

 距離を超えて繋がる偶然

 これが きっと本物の恋なんだ



 わたしのなかに

 あなたの心ひとつ

 あなたの心の中に

 わたしの涙こぼれる



 忘れていく遠い過去が揺れている

 佇んでいる姿に優しく手を振ろう

 小さなひかりの雫見つけた

 風の中に海の中に いま帰ろう



 あなたの光と共に歩きだそう

 

 






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