第2話
「真っ直ぐに歩けなくなってしまったら、うんと切ない想いをしてみるのもいいでしょう。君は、君の切ない想いに疲れているから、君以外のひとも今、地球上のどこかで苦しい想いをしていることを知るのがいいでしょう。楽しくなくていいのです。人の一生は、楽しいことの方が多いのだから、安心してください」
やさしい風が吹いた。
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