第21話
――その出来事は一瞬だった。
歩道の端、手を繋いだままの幼いニ人の命は、
消えた…という。
僕に。
僕になんか構わなかったら。
あの子はきっと明るい未来を歩いてゆけたのに。
『ありがとう』も言えずに逝ってしまった。
僕だけが消えればよかったのに。
どうして、ねえ。
神様……?
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