第10話

「あ…貴方は…。吸血鬼の種族なの…?」



「よくお分かりで」




そう、悲しそうに微笑んだ彼に、私の心は確実に動かされていた。




“吸血鬼”は、昔からその血を受け継ぐ者は眉目秀麗だと言われる。


だからこんなにも綺麗で儚い…。





「……貴方はいつも、その深紅の眸から、綺麗な雫を流すのね…」




「…?」

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