第23話
単発的にそう謝罪して、熱を逃がしてくれる。
彼方此方跳ねた金色に、縁側から入る風が乗ってふわふわって揺れて、気持ちが良さそうだった。
彼の顔の前に引かれた腕が痺れてきた。
それを考えたとき。
まあるい睛であたしを見つめていた雇い主が、急に床に膝をつく。
大きな身体が目線の下に来て、びっくりする。
けど、びっくりは止まなかった。だって雇い主が、あたしの腰の横にふわふわを添えて、そうしてひょいと、肩に担いだのだ。
「う、わあ!!?」
しんとした、怖いほど静かだった長い廊下に、あたしの大きな声が響いた。
雇い主は何も言わない。
言わなかったけど恐らく、「うるさい。」と、目をしょぼしょぼ瞬かせたのだった。
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