第3話
夜に抜け出したはいいものの、
約束の時間はお昼前。
でも急かされたみたいに実家を飛び出してきてしまったから。
朝が来るまで、大きくて長くて蒼い屋根の下で待とう。
『明後日から来られますか?』
約束をしたのは、昨日のお昼。
もう秋が始まって、枯れ始めた葉っぱがコンクリートに落ちて落ち葉になっていくのを目で追った日も、少しの暑さは残っていて。
求人情報誌を手にして記載されていた場所を訪れたあたしは、暫く現状の把握に追いつけなかった。
ただ、自分の電話なんてなかったからとりあえず自転車で来てみたというだけのあれで、あれ。何だっけ?
此処は近所では有名な、ヤ○ザの一家が住んでいるとのウワサが囁かれるお屋敷ではないか。
ヨーシ引き返そう、無かったことにしよう。
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