第35話

「こんな服…… 着たことない」




そりゃそうでしょう。



センスが違う。




「こういうほうが似合いそうだよ。トモ子には」




「モデルの理央ちゃんが言うならそうだよね!」




トモ子は笑顔でうなずいた。




「でもサイズが合わないかも…」




「大丈夫!その服ゆるめだから」




私が言うとヒナとマキ、ミホも笑った。




「これもこれもあげるよ!」




私はいくつか洋服をトモ子に渡した。




「あと気に入ったのがあったら言って」




「そんな、悪いよ……」




トモ子が遠慮すると




「友達だもの。遊びに行くときはどこでも一緒だよ」




見つめる私のナイス笑顔にトモ子はやられた。




そう、遠慮しちゃだめだよ。




これから何倍にもして返してもらうから。

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