第19話

試合が終わり、108対61で誠凛高校が勝利をした。




「……泣いても笑っても、あと三試合。

ウィンターカップの予選なんて……あっという間ですね…」



「なにいってんだダァホ。逆だ。」


「え?」



「やっとだろうが。」



「もう忘れたの?予選に出られるのは300校のうち上位8校。

言い換えればウィンターカップ予選ってのは、

インターハイ予選と同時に始まったってこと。

つまり、夏から続く予選なのよ。」



「決勝予選の相手は泉真館だ。

今までに2度も負けた相手だ。必ず勝つぞ!!!」




「「おお!!」」




そして数日後の泉真館との試合も誠凛高校が勝利し、


次は、キセキの世代の一人である緑間真太郎がいる秀徳高校との試合だった。






「…………」



「……木吉先輩」


「うん?三橋か!どうかした?」



「……すみません。……話を聞いてしまいました。

……怪我のこと。」



「……!……ハハッ!聞かれちゃったか!

構わないさ。遅かれ早かれ、三橋には知っといて

貰わないといけなかったからな!」


「え?」



「医療関係に詳しいんだろ?リコから聞いたよ。」



「……でも……先輩の場合は……」



「……あぁ。……まぁ、何とかなるだろ!

…そんな悲しい顔をするな。大丈夫だから。」


「……本当に、ごめんなさい。」


「……大丈夫って「だから、」……?」


「…………私の秘密も一つ、持っててください。」



「……!!」



「…秘密と言っても、大したことではないのですが…。

……それでおあいこです。」



「……ま、待ってくれ!それじゃお前……」



「……大丈夫。私も、頃合を見て皆にお話するつもりですから。


早く控え室行きましょう!みんな、待ってますから!」

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