第12話
緑谷たちの元を離れ、相澤と保健室へ入ると拘束していた布を解く。
保健室には、治療のプロであるリカバリーガールがいた。
「…………相変わらず芝居上手だな。
本当は痛くねぇくせに。……ずっとそうしてる気か?」
「……」
「そんな睨むな。何年もサボってる罰だ。」
「…!?……なんで知って……」
「……オールマイトさんが言ってた。
担任である俺には知っといてほしいとな。お前のご両親からも手紙で「あんなの親じゃないよ」…!…お前…」
「……手紙?……そんなの貰わなくてもよかった。
私は1人で生きていける。あの人たちの力なんか借りないし、貸して欲しいとも言うつもりは無い。
……治与さん、検査お願いします。」
「……はいよ。」
「……相澤先生。あの人に返事、返さなくていいです。
私から一切連絡不要だって連絡します。」
「……」
「……偉そうに言ってすみません。
私、先にあっちの部屋に行ってきますね!
呼んでくれてありがとうございました!」
一礼をして、保健室の奥の部屋へと1人入っていった。
「……相澤先生、あの子に親の話は禁止じゃよ?」
「……分かってます。でも、ここにいる以上
あいつが踏みとどまっている原因を取り除かなければ
いつか個性を『全て』使えなくなりますよ。
『天災』は必ず引き継がれる。そして、感情や気持ちで
力の増減が左右される。
……アイツがこのままでもし、ずる賢い敵と当たれば……」
「だったらもう少し優しい方法を考えてあげな。
……個性を抜いたら、あの子だって15歳の女の子なんだからね。」
「………………」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます