第10話

「(麗日さんのヒーローなりたい理由…現実的だなぁ…。)

……そう言えば諷璃は?諷璃はどうして……」





「む、俺も実は気になっていた。」



「私も私も!九州から来るくらいだから大きい理由なのかなって!」





食堂へ向かうため麗日と緑谷、飯田、諷璃は歩きながら皆のヒーローになりたい理由を聞いていた。



緑谷はオールマイト、飯田は兄であるインゲニウムに憧れ、

麗日はヒーローになって大好きな親を支えるため。

3人は一斉に諷璃を見た。深呼吸をすると話を始めた。




「……あー……理由……。


……私、数年前の大災害の被害を受けたの。」




「数年前……といえば、大地震か」



「とか、台風とかだよね。」




「数年前、大地震が突然起きて九州地方を襲い9000人近くが重軽傷となって数百人が行方不明・死亡。その原因も不明でーーーーー」



「出久、ストップ」



「デクくんまたいつもの出とったよ〜」



「え、ご、ごめん!!」




「ううん。大丈夫大丈夫!……それで、そこに

救助に来てくれたヒーローがかっこよくって。」



「命の恩人やね!!」



「そう。レイズっていうヒーローなんだけどね。

その人に助けてもらったおかげで今を生きれてるの。

……いつか、恩返しがしたいって言うのもあるけどレイズみたいな強くて優しいヒーローになるのが夢なの。

そのために力をつけて、個性の制御を可能にしてからヒーロー科に入るんだって思ってたから……。」



「ふむふむ。」

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