心霊写真 2枚目

「──そういえば、こないだの心霊写真の回でさ」


「ああ、うん」


「あの、ホテルの前で撮った集合写真みたいなのあったじゃん? 男性の顔が歪んで消えてる、あの気持っち悪いやつ」


「うんうん、あったあった」


「あれさ、あの後、別の人からDMがあって。何かね、あの動画を見て『どっかで見た写真だなあ』って思ったらしくて。それでね、おじいさん。祖父の遺品の、写真。アルバムをね、引っ張り出してみたんだって」


「……ほお」


「そしたら、全く同じ。あれと全く同じ写真が、アルバムに挟まってたんだってさ」


「え? どういうこと?」


「でね、最初の投稿者の方と、その同じ写真を見つけたって方に色々聞いてみたんだけど。少なくとも聞いた限りは、二人のおじいちゃんおばあちゃんの間には接点が無さそうなんだよね」


「んん? じゃあ何で同じ写真が?」


「わかんない。その、おじいちゃんのやつは封筒に入ってたらしいんだけど、送り主も不明で」


「送り主が不明なのかあ……。いやさ、何かこう、よくわかんないけど。昔、昔ね、その……70年代オカルトブームあったじゃん。その時にさ、例えば『心霊写真プレゼント』みたいのがあったのかな、とか」


「ああ、なるほどね。心霊番組のプレゼントとかでね。ハハ、ありそうありそう。でもさ、でも、そしたら封筒に送り主が書いてないのはちょっと解せないというか」


「だよねえ」


「そのおじいちゃんも、ホテルで働いてたとかそういうことはないみたいで。あ、あとね、ホテルについても調べてみたんだけど」


「あ、写真にホテル名、映ってたもんね。どうだった?」


「もう廃業してるっぽいんだけど、■■県にね、あったホテルみたいで。まあ特に曰くとかはなさそうだったね」


「そうなんだ。まあ当たり前だけど実在したんだね」


「ちょっと見に行ってみたいけどね。いや、でも遠いかあ」


「うーん、そうねえ……曰くもないとなるとねえ、ちょっと遠征するには……遠いかなあ」


「だよねえ。まあちょっとね、何か続報あれば、お伝えしたいなと思います。それとね、また何か情報ありましたら、どんなものでも良いのでね、お気軽にご連絡いただければと思います」


「そうだね。よろしくお願いします」

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