第10話

香港に来てます。早速報告であります


仕事の打ち上げで香港女性と意気投合。

週末にオーシャンパークという香港のアミューズメントパークに

一緒に行くことになったのです。


そうです、デートであります。

日本では女性に全く縁の無い自分ですが、

この香港で、なんとデートという重要案件が飛び込んできたのであります


ここで、オーシャンパークって何かしら?とあなた達は疑問に思うかも知れません


それは水族館と動物園と遊園地を兼ねた香港の一大テーマパークで、動物園にはパンダもいます。中国大陸や外国からも沢山の人が訪れ日本の観光ガイドにも必ず載っている超有名スポットで、もちろん自分は名前すら知らなかった


当日、待ち合わせ場所のビクトリアパークからタクシーで出発。

香港のタクシー運転手には英語や中国語があまり通じません。

いつも値段交渉などで苦労してるのですが、今回は同行者が広東語で交渉してくれるので助かりました


到着後、入り口でチケットを買うために並ぶが激混みです。

中国大陸から来る団体客が非常に多いらしく、確かに見た感じほぼ大陸系の人ばかり。同行者が激しく敵意をむき出しにするので心配するが、とにかく入場はするようです。香港人と大陸人は仲が悪いらしいのだが、自分的にはどっちもどっちって感じです


山をまたいだ敷地を持つここオーシャンパークでは、ロープウェイでの移動が必須。見た目も怪しいロープウェイで高い断崖の上を延々と走っている時、ここで落ちたらどうなるんだろうと思っていたら、自分が不安に思っていることを察したらしい同行者に「毎年1台位は落っこちちゃうんだよ、でも大丈夫。皆気にしないで乗ってるから無問題(モーマンタイ)よ」と、言い訳なのか自己暗示なのか判らないことを言われたものです


その後パンダを見に行きました、客はガラガラ。

大陸にはパンダがいっぱい居るのでわざわざ香港で見ることは無いんだろうと思われます。

ガラス越しの日本と違って、直接すぐ近くであのパンダを見れるのは嬉しい。

しかし実際近くで良く見ると、パンダってあまり可愛く無い。

臭かったし、ちょっと変わった色の熊、という感想しか出てこない。

しかし我が同行者は大喜びしている、、、喜んでるなら、まあいいか


それからイルカショーを見に行きました。

巨大なアリーナに大きなプール、40分前からぎっしり座って待っている大陸から来た人々を見て期待が高まります。

ショーの開始と共に先ずは2匹のイルカがプールを回りつつ軽く連続ジャンプを披露。まあ挨拶代わりの軽い演技なのですが、会場は大きくどよめき盛大な拍手が巻き起こります


ところが、その後もイルカが単調なジャンプを繰り返すだけの退屈なショーだったのでガッカリでした。

しかしながら、会場は終始大喝采の嵐、なぜか皆大満足のようでした。

多分皆初めてイルカ見たんだろうな、きっと、、、、

ショーよりも、イルカが泳いでるだけで大興奮の大陸人たちのオーバーリアクションの方が面白かったのでした


次に行った水族館は思ったよりもハイレベルでした。

巨大な水槽に各種の珍しい魚達、ディスプレイも洗練されていて、やはりここが一番混んでいました


フカヒレ文化だからか、鮫については大きくコーナーを割いていて、鮫に関するマニアックな展示もあり見応えがありました。

クラゲの水槽は、ディスプレイがそれ用に作ってあるとしか思えず吸い込まれそうになります。

そんな間に我が同行者は、大陸人の群れの中で一触即発の状態に勝手にヒートアップ中。荷物が当たったとか何とかで騒いでいます。

クラゲに未練を感じながらも、何とかなだめすかしながら水族館を出るのでした。


まあ、主な見どころはこんなもんでした。

個人的には、数年後オープン予定の香港ディズニーランドに秒殺されるだろうな、と思いました


written by Pectin, May-2005

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