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「…私は、これからどう生きていけばいいの?
大好きな花を枯らしてしまうほどに、彼女の心は壊れていた。そして、心の中で思った。
…もう2度と、貴方の笑顔を見る事も、声を聴く事も触れる事も、もう何も出来ない…。
貴方の居ないこの家は、悲しいくらい静かで広く感じてしまうの。
毎日、来るはずもないメールや電話を待って、貴方の帰りを玄関で待つ事もあるのよ?
今日だって、貴方の好きなものばかり買ってしまったわ。こんなに沢山…。私ひとりじゃ余らせてしまうわね。ご近所さんにお裾分けしようかしら。沢山心配をかけてしまったから。
美亜は、夫の写真を見て泣き崩れてしまう。辛く苦しくて、上手く息が出来そうにない。心配してくれた人達にお礼とお詫びをと思ったばかりなのに、誰にも会いたくない。
少し落ち着きを取り戻した彼女は、晩ご飯の準備をしようとキッチンへ。
「…もう
包丁を握ったまま風呂場へ。
蛇口をひねり、お湯をためた。そして手首に刃を近付ける。
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