第50話 冒険者襲来

【インベスター】の倉庫を襲撃した翌日。表社会と裏社会の両方に激震が走った。

十三の大騎士団の隊長が殺害されたと、王国全体がその話で持ち切りだ。

そんなある日、【conqueror】事務所前に見慣れない3人組がいた。

                                         

「ボス、襲撃です。」

                                                                            

橘が、冷静な態度で報告してきた。

                                                                            

「?そんなの報告せず、早く追っ払ってよ。それとも何か非常事態?」

「ええ、相手は有名な冒険者パーティで、警備が追い払うのに手こずってます。」

「ふ〜ん。冒険者とか、やっぱ異世界だね〜確かに、僕の出番だね。」

「一応、お供します。」


そして、事務所の正門の内側まで来たら数人の警備が倒れていた。正門の外からは、戦闘音が聞こえる。想像以上に下っ端の構成員が強く、悪戦苦闘している様だ。


「橘、倒れてる奴の介護をしとけ。見る限り、死んでる奴はいないから。」

「了解です。一応、警戒はして下さい。」

「わかってる。」


そして、門を少し開けて外に出た。

そこには、例の冒険者達と、傷だらけの下っ端の構成員達が居た。


「お前ら、よく耐えた。後は、任せろ。」

「ボス!すみません。お手数をお掛けします。」

「ボスの登場か。」


そこには、ザ・冒険者パーティの3人組が居て、金髪の勇者?と、弓を持つ耳が長い女エルフ?と、杖を持つ魔女の3人だ。エルフ初めて見たな〜耳長い。後、これはハーレムパーティなのか?男1人と女2人。よくわからない。

まぁ、有名冒険者パーティらしいから、狩って名声でも高めよ。


「君達、ここをどこか知ってる?」

「犯罪組織【conqueror】のアジトだろ。」


勇者らしき青年が答えた。う〜ん、どうしようかな?

そう思いながら、冒険者達には見えない様に、投げナイフを取り出した。


「ふ〜ん、今引き返したら見逃すよ?」

「そんな事するか!この悪人め!」

                                                       

何コイツ、もしかして悪人は全て悪いと考えてる人?

確かに僕達は、悪人だ。沢山敵を、殺し・騙し・拷問し、それ以外にも数え切れない悪行をして来ただろう。だが、一般人には危害をあまり加えてない。ゼロでは無いかもしれない。一般人に危害を加えるのは、メリットはあまり無い。警察に目を付けられるし、金もそんなに無いし、さらに少し良心が痛む。それに関しては、に、かなり影響している。

だから、全て悪い悪人って事は、無いと思う。

やばい、少し考え事をし過ぎた。コイツらをボコして、どう有効活用しようかな?

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