第37話 帰還
事務所に帰還した僕は、取り敢えず彩芽に話し掛けた。
「彩芽さん、実戦の結果はどうでしたか?」
妻である、彩芽は謎の不機嫌なので丁寧に話し掛けた。
「レールガンの威力は、想定以上なだけだ。」
「そうですか、因みに最近不機嫌な理由をお知れてくれたら、嬉しいのですが~。」
「・・・」
少し質問が直球過ぎたか?無視された。
暫くの沈黙の後、妻の重い口が開いた。
「はぁ〜正幸、先週が何の日か覚えてないの?」
「先週? う〜ん」
思い出せない僕は、スマホのカレンダーを確認した。そこには、結婚記念日と書かれていた。それを見た瞬間、血の気が引いた。
次の瞬間、即座に土下座をした。
「大変申し訳ございませんでした。」
「おい、立て。」
言われた通り、立ち上がった。
「正幸が誕生日などの記念日を覚えてないのは、長年の付き合いで分かる。」
「はい。」
「たが、結婚記念日は覚えているかな?と少し期待している自分もいた。」
「大変申し訳ない。」
「正幸が異世界に侵攻が忙しいし、何故侵攻する必要があるか、理解している。だけど、電話一本掛けてくれ。私は妻だ。寂しかったんだ。」
「はい、これからは毎日掛けます。」
「いや、それは迷惑だ。私は科学者で正幸は、裏社会のトップだ。電話は、週一回掛けろ。」
「はい、了解しました!」
そして、彩芽が優しくハグをしてくれた。
いい妻を持ったな〜と非常に実感した。
さらに、ハグをした状態で話し掛けて来た。
「この事務所は危ないのか?」
「日本よりは危ない。」
「それは知ってる。私が住んでも問題ないか?と聞いているんだ。相変わらず察しが悪いな。」
「すみません。最近は住んでも、問題ないレベルだ。」
「なら、私も住む。序でに、正幸の姉の楓とも話したいし。」
「研究は、いいの?」
「研究は、ここでもできる。寂しいんだよ。最近、碌に家に帰って来ないじゃないか。」
「すみません。う~ん じゃあ一緒に住む?」
「うん!」
僕の妻、世界一可愛い。付き合いたて見たいに、ドッキっとしてしまった。
あれ?そしたら毎週電話する約束どうなるの? まーいつか。
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