ギャル流忍者

異界ラマ教

第1話 忍者

忍者とは、日本国民の九割が所属する職業であり超人的な技能を修めた者たちの総称である。


そんなはずはない、と思った貴方は選ばれし名誉国民なのであろう。


貴方は気付かない。

隣人も友人も親族兄弟親子でさえも。

忍として鍛え上げられたその技術が貴方に違和感を抱かせないからだ。


貴方は生涯その事実を知ることはない。

仮に貴方が一生をかけて証拠を掴もうとしてもその一欠片すら捉えることはできないからだ。


故にこの手記も妄想の創作に過ぎず、やがては火にくべられ闇に葬られる。

なればこそ書き記そう。

それが我が忍者たる使命なのだから。


これから綴るは龍虎相対する戦の話。


虎から流れるは古を主とし枝分かれした無数の流派の忍者なり。

龍から流れるは新しきを主とし受け継がれる流派の忍者なり。


龍を転じて逆龍と名付け、時代を経て名や姿を変え現代へと至る。


その名をギャル流忍者。


これは己が主君を王とすべく命を燃やす影たちの物語。

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