第9話 雪解け





 想いが腐る前に

 精一杯の讃美歌を

 自分自身に

 あなたに



 立ち去るいまを

 もぬけの殻の自分が

 じっと見ている

 消え入る雪水が

 冷たい朝を待っている


 

 季節が回転するかのよう

 秋からはじまる雪解け

 








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