2 ダンジョン攻略するパーティーは今

 たった今踏んだ床のタイルがカチリ、と沈んだ。


 瞬間、目の前を何かがかすめる。恐る恐る横を見ると、壁に矢が突き刺さっていた。衝撃で揺れている音がやけに恐怖をあおってくる。


「何をやってるの、ガーディ」あきれたように言ううちのリーダー、魔剣士のリィ。長髪を揺らしてツカツカ歩くのだけでサマになる。


「まあまあ。最初は誰だって気付けないものさ」腕っぷしの盾役タンク、ドルドがさとす。筋骨隆々でビルダーと言われても納得するだろう。そこらのモンスターなら目が合っただけで逃げ出しそうだ。


「私も前はダンジョンに潜るたびに死にかけてましたね、なつかしい」若い女魔法使いウィッチ、キャレットが言う。手に持つ杖は背丈と同じくらい長い。火属性モンスターとの戦闘で、ボブにした髪はところどころくすぶっている。


「皆さんどうしてトラップが見分けられるんですか? 僕には普通の床と何か違うようには見えないんですが…」僕こと回復術師ヒーラーのガーディ。あまり背は高くないが、これでも男だ。


「そうね」

「そうだな」

「うーん」

たずねられた3人は少し悩んで言い放った。


かん

「カン、だな」

「かん、だねー」


ため息をつく。理論から学べないのなら、見て学ぶしかないようだ。先は長い。

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