第33話 思い描いた未来はどこへ?
なんでもないことのように加護ってワードを出してきた使い魔テルさん。
そして貰えるのはスキルじゃないの?って話なんですが・・・
そんなツッコミを入れたくなるのも
いつものことなので今は一旦スルーして
話を先に進めた方が僕の心の安定が得られるので。。。
その説明を聞くと・・・
「加護を持ってると天使様が持っている知識の一部を得ることができるにゃ、
なので魔法の知識はもちろん魔法を作ったりすることも
がんばればできるようになるにゃ
たしかスキル名は 【天使が授けし加護】だったけど
天使じゃなくなったからもしかしたら
多少名前変わってるかもしれないにゃ~
あとこの世界に来ていろいろと
前の世界とは違うことがあったりするから
【耐性スキル】もつけたって言ってたにゃ〉
スキルって耐性スキルのことだったの?
僕が勝手に勘違いしてたってこと?
でも前の世界でいうところの未知のウイルスとか
こちらの人間にはあるけど僕にはない免疫みたいなものかもしれないから
なんかそれだけは【はじめて】感謝できるかもしれない。
若干納得いかない部分はあるんだけどね・・・
「召喚される勇者の強さが未知数だから【天使が授けし加護】によって
勇者の強さと同等もしくはそれ以上にすることができるかも?って
言ってにゃ~すごいにゃ」
「できるかも? じゃぁ出来ない可能性もあるってこと?」
「がんばるにゃ」
「???がんばる?」
「そう、がんばるにゃ」
こいつなんでいきなり脳筋なこと言ってるんだ?
「テルさん?具体的にはわからないってこと?」
「この世界でマーティだけが持っているもので、
天使様の話だと本人のイマジネーションだとか
いろいろがんばった分はそれなりに反映されるみたいにゃ、
ただ加護によって得られた知識も持っているだけで自然に使えるものじゃなくて
その知識に関係あるものに触れたりして
徐々に開花していくものだって言ってたにゃ~
かなり特殊なスキルだから誰にも言わないようにしてにゃ、
リズちゃんも他の人には内緒にしてほしいにゃ~
テルとの約束にゃ!」
「わかった、マーちゃんがすごいのは内緒ね」
僕がすごいんじゃないとは思うんだけどね・・・
本人のイマジネーション次第って聞こえはいいけど
頭に急に呪文が浮かんで~~~みたいなことはないってことでしょ?
それでほんとうに召喚されてくる勇者と同等の力なんて持てるのか?
でも契約したからもうやめることはできないんだよな・・・
力を得るっていうのはこういう事なのか?
この世界に来てからずっと思い描いていた、
おチート様とは違うような気がするな・・・。
「あとテルとマーティーが契約することによって
テルも能力が上がったりして徐々にいろいろできることが増えるみたいにゃ
面倒だから最初から強い状態にしてにゃって言ったら、
いきなりそんな強い使い魔を世界に放ったらすぐばれるし
成長していく方が楽しいって言ってたにゃ~」
面倒言うな!
ほんとそういうところは駄天使の使い魔だな~
「それでも地上の魔物よりは多少強よかったからほんとよかったにゃ~
ほんと無茶ぶりにゃ~」
「自分がどんな耐性スキルをもっているのかどうやったらわかるの?」
「かなり特殊な固有魔法で解析ってやつを使うとわかるようになるにゃ、
もしかしたらマーティーにもできるようになるかもにゃ~」
「固有魔法?」
「特殊な魔法で適正とかじゃなくて
基本的には持って生まれたものだけが使える魔法があるにゃ」
「その人しか使えないってことだよね?」
「世界で数人しか使えないと思うにゃ、
使えても使えるとは言わないだろうし
相手の能力の一部分しかわからないと思うにゃ
はるか昔はすごく頑張れば
生まれながらには固有魔法を持っていなかったけど
使えるようになった人もいたにゃ。
マーティーならできるかもにゃ」
そのすごくがんばるとかって・・・
この魔法を使うには脳みそより筋肉が重要ってことなのか?
そしてやればできる子みたいに言うのはやめてくれ・・・
「あとは魔核具は知ってるにゃ?」
「魔核を使うやつでしょ?」
「そうにゃ、解析の魔核具で能力全部じゃないけど
魔力量とかわかるようになる魔核具があるって話にゃ」
やっぱりそういう道具はあったりするのか、
能力全部じゃないけど隠せるなら隠した方がいいよな・・・
「自分の能力とかスキルって隠せたりする?」
「隠蔽の魔法が一応あるけど、
これも固有魔法だからだれでも使えるわけじゃないにゃ」
それもすごくがんばれは使えるようになるかもしれないと・・・
努力するのは、まあ許容するとして具体的に
【どう】がんばるのか知りたいんだよな・・・
「固有魔法が使えるようになるかもしれないって
言ってたけど生まれ持ったものなんだよね?」
「たぶんそのあたりがマーティーの加護と関係してると思うにゃ」
いろいろ試してみないとわからないのか、
今すぐ全部使えるおチート様にしてくれればいいのに。。。
「あ~あと魔核具の性能にもよるから絶対とは言えにゃいけど、
隠蔽の魔核具もあるみたいにゃ」
お!それはできるだけ早く探したいところだな。
「その方法とはちょっと違うけど
自分の能力とか魔力とかを誤魔化す方法もあるにはあるにゃ」
「それは魔法でってこと?」
「そうにゃね、魔法でもできるにゃ、
相手の魔法を魔法で相殺するのはわかるかにゃ?」
「相手の魔法攻撃に魔法をぶつけるんでしょ?」
「そうにゃ、ただ相手より魔力の強い魔法をぶつけないと相殺できないけどにゃ」
まぁそうだよな、相手が上級魔法を放ってこちらが
初級魔法をぶつけても意味ないよな・・・
「こちらのことを調べたりすることのできる魔法とか
魔核具はまずこちらを調べようとするから魔力が飛んでくるにゃ?
その魔力をこちらの魔力で相殺するにゃ
ただ相手は魔法を撃ったのに何も起こらないから
何か誤魔化すような魔核具を持ってるかもって思われるにゃ」
「相殺するってことは相手に情報をあたえないだけってこと?」
「情報は与えないけど誤魔化したことはばれるにゃ」
なるほどね・・・
「でもその魔法自体を相手に撃つことが
攻撃してるってことにもなるから魔物以外にはやらないほうがいいにゃ」
「いきなり奇襲で魔法撃って戦闘意志ありって思われるんだね」
「あと魔力量に関してはもう1つ誤魔化す方法があるにゃ」
「もう1つ?」
「魔力を消すにゃ」
「ん?消す?」
「そうにゃ人族や魔物は魔力を多かれ少なかれ持ってるにゃ、
つまりいつも魔力を出してるからそれを消すにゃ」
「ん・・・ちょっと理解が追い付いてないかも・・・」
「そのあたりの詳しい話はまた今度するにゃよ」
とりあえず自分の能力を誤魔化す方法はあると。
「人の能力を調べたりする魔法は誰にでも
使える魔法じゃないからとりあえずは大丈夫にゃ、
魔核具もかなり昔の物しか残ってないと思うから
大きな国とかに残っている可能性があるぐらいにゃ」
魔力やスキルは調べる方法はあるけど
そのあたりを歩いている村人Aさんでも
調べられるようなことではない。
そういう道具類もあるけれど
どこかの国が管理?しているようなもので
村の雑貨屋や魔核具を売っているようなところでも手に入る可能性は低いと。
でも魔核具がどこにあるのかは、調べておいて損はないよな。
問題はどうやって調べるかだけどね。
なんやかんやで契約も終わったし、
リズちゃんいる前で聞けることはこれぐらいかな?
他にも聞いておかないといけないことがあったような気がしないでもないけど、
あとは何を代償としたかって話の続きをしたいところだけど
それは前の世界のことを話さないといけないから後だな。
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