第5話

当たり前のように鳴海名義のカードを渡され、車が前進する


店員さんにカードを渡して会計を終わらせる頃に出来上がった商品を渡される


美味しそうなカレーの匂い、、、


助手席の膝の上に暖かいカレーを乗せて、家に着くまで静かに車に乗る


サラダ、別に欲しいわけでもないけど

鳴海は栄養バランスを気にしてこうして買い足してご飯をくれる


鳴海が私にカップ麺だけを食べさせたことは無い

そういう所は優しい、けど頑固だから、いらなくてもこうやって渡してくる


いつもテーブルに置いてある親から貰ったお金は使わずに、鳴海の家のクローゼットを1つ貸してくれて

そのクローゼットの中にチェストを置いてもらってその中に貯めて置いている


1階の駐車スペースに車が止まって、カレーを持って車を降りる

エントランスの鍵を鳴海が開けてくれて、エレベーターホールに向かう


もう何度もこの家に来ているけど、鳴海からエントランスの鍵も、家の玄関の鍵も貰っていない

パスワードを打ち込む形式の玄関で、8ケタの数字なのは知っているけどその数字が未だに何なのか私は知らない

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