第16話
その日の夕方電話をかけた。
“もしもし藍原さんどうした?勤務変更とか?”
退職を知らない彼は
いつも通りのテンポで話してくれて
心地がよかった。
『突然の電話すみません。
勤務変更ではないんです。
あの、急で申し訳ないのですが
本日をもって退職することになりました。
短い期間でしたが、一緒にお仕事ができてよかったです。ありがとうございました。』
“・・・。えっっ?残業多くてツラかった?
俺、自分ひとりで残業すればよかったのに
藍原さんの優しさに甘えてしまって‥申し訳なかった。”
『近藤さん、それは違います。
むしろ、残業一緒にできて楽しかったです。
退職理由は転職なので気にしないでください。それと、、せっかく誘っていただいた映画、、
行けなくなってしまいすみません。』
“気にしないで。ゆっくり休んでください。”
『ありがとうございます。
近藤さんも身体に気をつけてください。』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます