第4話

【前の携帯は解約したし、新しい携帯もあるわけだから

手紙なんか必要ないや。住所もわからない相手にどう送ろうとしたのやら。】


そう仕事中に我にかえり、手紙を捨てようとカバンの中を探したが、見覚えのないわたし宛の封筒があった。


『 はやせみちる様

 お手紙ありがとございます。

 携帯が見つからず残念です。

 確率的には低いかもですが

 交番に届けられてるかもしれません。

 一度聴いてみてはいかがでしょうか? 

              津城 誠弥』


手紙を投函とうかんしていないのに

その返事があった。

この不思議な現象に

ロッカーの前で呆然ぼうぜんと立ち尽くすことしかできなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る